恋&マリア「お金がない?」

あや「うん。もうほとんど・・・。」

アリス「そういえば、今までどうやって生活してたわけ?」

あや「私がお兄ちゃんから生活費を預かって・・・」

恋「献立は私が考えてやりくりしてたんだけど・・・」

アリス「KENZOがいなくなってから、結構経つもんね・・・。」

ALL「・・・はぁ〜。」

あや「あ。」

恋「何?」

あや「お兄ちゃん、通帳とカードを一緒にしまっていたと思うんだけど・・・。」

アリス「それよ!それで何とか生活していけるわ!」

あや「でも・・・誰か暗証番号知ってる?」

恋「問題ないわ。そういうのは、身近な人の誕生日を入れるものと相場が決まっているのよ。」

あや「身近な人?」

恋&アリス「私に決まってるじゃない。」

恋&アリス「・・・。」

あや「ま、まあ、その話は置いておくとして、ひとまず通帳だけでも探そうよ。(^^;;」

アリス「・・・あ、もしかしてこれじゃないの?」

恋「どれどれ・・・げ。」

あや「どうしたの?」

アリス「なんか・・・外国の通帳みたいなのよ。」

あや「・・・スイス銀行って書いてあるね。(^^;;」

恋「しかも、口座番号が56513って・・・これ、本当に本物?(^^;;」

アリス「そんなことより見て、この額。」

恋「額?・・・・・・・・嘘。(^^;;」

あや「お兄ちゃん・・・どこからこんなお金を・・・。」

恋「でも、これなら私達をあっさり引き取ったのもうなずけるわね。」

あや「それよりも、これでふりだしに戻っちゃったね。」

恋「ふりだしって?」

あや「スイス銀行からお金をおろすには、どこでどうすればいいの?」

恋&アリス「・・・。」

ALL「はぁ〜。」

アリス「・・・ところで、アイツが何してるのか、2人は知ってる?」

恋「桜塚護の時に暗殺依頼を受けたわけだけど、殺す相手の経歴なんていちいち調べないし。」

あや「そういえばお兄ちゃん、時々ふらっと姿を消すことあるよね。」

アリス「どうも謎な部分が多いのよね、アイツ・・・。」

??「私が教えてあげましょうか。」

ALL(ビクッ!)

恋「・・・アンタ、何者よ。」

??「驚かせてしまったかしら、元桜塚護の桜塚恋さん。」

恋「!どうしてそれを?!」

あや「それよりも、勝手に家に入ってもらっては困るんですけど・・・。」

??「あら、ちゃんとマルチに話して入れてもらったわよ。冬月あやさん。」

あや「私のことまで・・・。」

??「それくらいは、少し調べればわかることよ。」

アリス「じゃあ、私のこともわかってるってわけ?」

??「残念ながら、この世界に存在しないはずの人間までは調べられないわ、香坂アリスさん。」

恋「って、わかってるじゃない!」

アリス「・・・そういうこと。」

??「ふふっ。」

あや「え?え?」

アリス「要するにアンタ、KENZOから私達のことを聴いたんでしょ?」

??「正解。賢い娘は好きよ。」

アリス「別に、好かれなくても結構よ。」

??「あら、残念。」

あや「・・・お兄ちゃんとはどういった関係なんでしょうか?」

??「関係・・・ね。少なくとも、大事な妹達のことを話してくれるくらいの仲ではあるわよ。」

恋「アンタ、死にたいの?!」

??「ふふっ、あなたに私が倒せるかしら?」

恋「にゃにを〜!!」

アリス「落ち着きなさいよ恋!アンタが頭に血を上らせると、私まで考えがまとまらなくなるじゃない!」

??「・・・話には聴いてたけど、本当に感情まで繋がってるのね。」

アリス「そんなことより、そろそろ名乗ってくれてもいいんじゃないかしら?」

??「そうね。私はリサ=ヴィクセン。リサって呼んでくれればいいわ。」

恋「リサ・・・ね。で、今日は何のご用?地獄の女狐さん。」

リサ「あら、よく知ってたわね。」

あや「恋ちゃん、その”地獄の女狐”って?」

恋「裏世界での通称よ。こいつエージェントよ。しかも、超凄腕の。」

アリス「エージェントって確か・・・ひと昔前まで”スパイ”って呼ばれていた、
    情報を自由自在に手に入れられる人間達の事を言うんじゃなかった?」

あや「そうなんだけど、それよりもその凄腕のエージェントさんが、どうしてお兄ちゃんと知り合いなんですか?」

リサ「それはもちろん、彼が私のパートナーだからよ。」

ALL「・・・えぇ〜?!」

アリス「ねぇ、エージェントってそんな誰にでもつとまるものなの?」

あや「エージェントっていっても、専門分野は人それぞれ違うから一概には言えないけど、
    そんな簡単になれるものではないと思う・・・。」

恋「それよりも、リサのパートナーはナスティボーイのはずでしょ!」

リサ「元桜塚護さんは、本当に何でも知ってるのね。」

恋「はぐらかさないで!」

アリス「ナスティボーイって?」

あや「No.1エージェントって言われてる有名な人。でも、正体はわかってないの。」

アリス「じゃあ、恋はKENZOがそのナスティボーイじゃないかと・・・」

リサ「残念だけど、それは違うわ。」

ALL「・・・え?」

リサ「確かに、NASTY BOYと組むことはあるわ。でもそれは、バトルミッションの時だけよ。」

あや「じゃあ、どういう時にお兄ちゃんと組むんですか?」

リサ「そうね・・・ベッドの上とか・・・」

恋&アリス「殺す!!(--#」

リサ「冗談よ。」

あや「あの〜・・・話が一向に進まないんですけど・・・。」

リサ「ごめんなさいね。この娘達をからかってると面白くてつい。」

アリス「・・・それで、KENZOと組む時は、バトル以外のミッションの時ってわけ?」

リサ「ええ、そうよ。」

恋「でも、KENZOはせいぜい打たれ強いことくらいしか取り柄がないのよ。エージェントなんてつとまるわけ?」

リサ「・・・あなた達、本当に何も知らないのね。」

恋&アリス「だからこうして聴いてるんでしょっ!!(--#」

あや「2人ともいい加減にしてっ!」

恋&アリス「・・・はい。」

リサ「・・・話を続けていいかしら?」

あや「はい、お願いします。」

リサ「恋が言った通り、彼には飛び抜けた能力というものはないわ。
   でも・・・彼のミッションの成果は、誰にも真似できないほど飛び抜けているの。」

あや「成功率が高いってことですか?」

リサ「いいえ。確かに成功率は高いけど、それならNASTY BOYだって変わらないわ。」

アリス「じゃあ何が・・・。」

リサ「ミッション中、決して死なないのよ。」

恋「はぁ?そんなの当たり前じゃない。だから今、生きてるんでしょ。」

リサ「言い方が悪かったわ。そうね・・・彼が関わるミッションでは、決して誰も死なないの。」

アリス「誰も・・・って、KENZO以外の人も?」

恋「敵も味方も関係なく?」

リサ「ええ。だから彼は、エージェントの間では”死を知らぬ者”と言われているの。」

あや「でも、エージェントの仕事って、危険なことも多いんですよね?」

リサ「ええ。命を失う危険が常につきまとうわ。」

恋「アイツのことだから、たまたま運が良かっただけじゃないの?」

リサ「彼が関わったミッションは、3桁近いわよ。」

アリス「・・・さすがに運が良いってだけではかたづけられないわね。」

リサ「ええ。だから、彼をパートナーにと欲するエージェントは数え切れないわ。」

アリス「あのKENZOが・・・」

恋「凄腕のエージェントねぇ・・・。」

リサ「それで、そのKENZOはどこにいるの?」

あや「あ・・・それがその・・・。(^^;;」

リサ「いないの?」

アリス「いないというよりは、存在していないといういうか・・・。」

リサ「・・・What?」

あや「と、とにかく、お兄ちゃんはいつ戻ってくるかわかりませんので。(^^;;」

アリス「戻ってくるかどうかもわからないけどね。」

リサ「そう・・・それは困ったわね。」

恋「ねぇ・・・KENZOを訪ねてきたってことは、やっぱり仕事よね。」

リサ「ええ、もちろんよ。」

恋「だったら、代わりに私を雇ってくれない?」

あや「れ、恋ちゃん?!」

恋「あやは黙ってて。」

リサ「命を失う危険がつきまとうって、さっきの話を聞いていなかったのかしら?
   NASTY BOYではなくKENZOと組もうと思ったのは、それだけ危険だってことなのよ。」

恋「わかってるわよ。でも、腕・・・というよりは脚だけど、それなりに自信はあるわ。」

リサ「今までに命を落とした多くのエージェントは、自信を持ってなかったとでも思っているの?」

恋「それもわかってる。でも・・・もうお金がないのよ。」

リサ「・・・What?」

あや「お兄ちゃんが長い間留守にしているせいで、食費がもう底をついてしまうの。」

リサ「普通にアルバイトでもすればいいじゃないの。」

アリス「次の給料日まで保つと思う?それに、私は戸籍がないからアルバイトも出来ないわ。」

リサ「・・・。」

恋「お願い!足手まといにはならないから!」

リサ「・・・仕方ないわね。今回に限り、恋をパートナーとして雇いましょう。」

恋「やった!」

リサ「ただし・・・条件があるわ。」

アリス&恋&あや「・・・条件?」

みのり「・・・で、なんで私と虹野先輩がこんなところに呼び出されなきゃならないわけ?(--#」

恋「仕方ないじゃない。それが、リサの出した条件なんだから・・・。」

沙希「話はわかったけど、私がついて行ったら、それこそ足手まといになると思うんだけど・・・。」

リサ「それは大丈夫よ。むしろ、これから行くところは沙希とみのりがいないと困るのよ。」

沙希「はぁ・・・。」

リサ「それじゃあ、話がまとまったところで行きましょうか。」

みのり「行くってどこに?」

リサ「もちろん、伊集院家の屋敷よ。」

沙希&みのり「えぇっ?!」

ピンポーン

「・・・どちらさまでしょうか。」

沙希「あ、あの、私、伊集院レイ君のクラスメイトで、虹野沙希といいます。
   伊集院君にお話があるんですけど・・・。」

「・・・しばらくお待ちください。」

沙希「あ、はい。」

恋「・・・まさか、正門から入ろうとするとはね。」

みのり「確かに、同じきらめき高校の生徒なら、堂々と入れるでしょうけど・・・。」

リサ「大丈夫よ。沙希とみのりに危害を加えるような真似はしないでしょうから。」

恋「・・・私は対象外なのね。」

「お待たせしました。レイ様がお会いになるそうです。どうぞお入りください。」

沙希「はい、ありがとうございます。」

レイ「やあ、沙希君。それにみのり君も。こんな時間にどうしたんだね?」

沙希「その・・・実は、伊集院君にお願いがあって来たの。」

レイ「お願い?他ならぬ沙希君の頼みとあらば、喜んで引き受けようじゃないか。」

みのり「じゃあ、伊集院家の家系図を見せてくれますか?」

レイ「断る。」

ALL「・・・。(^^;;」

恋「さっきは頼みを聞いてくれるって言ったじゃないの!」

レイ「沙希君の頼みとあらば、と言ったはずだ。それは後ろの女性の頼みだろ、リサ=ヴィクセン。」

リサ「・・・。」

恋「・・・すべてお見通しってわけね。」

レイ「もちろん。伊集院家の情報網でわからないことなどない。」

沙希「じゃあ、どうして中に入れてくれたの?」

レイ「家系図は、伊集院家の大金庫に保管されている。それを開けることなど絶対に出来ない。
   そのことを思い知らせるためさ。」

リサ「それはどうかしら?」

レイ「試してみるかね?」

リサ「Of couse。恋、行くわよ。」

恋「え、う、うん!」

レイ「外井、曲者だ!捕まえろ!!」

レイ「ええぃ、まだ捕まらないのか?!」

外井「申し訳ございません。思いの外手強いようで。」

レイ「言い訳など聞きたくない!」

沙希「まだ捕まらないみたいだね。」

みのり「それはそうですよ。恋だっているんですから。
    たとえ伊集院家の私設部隊だろうと、そう簡単に捕まるもんですか。」

レイ「そこまで言われては仕方がない。」

沙希「わっ?!」

みのり「び、びっくりした・・・。(^^;;」

レイ「ならばこちらも本気を出そうじゃないか。」

外井「レイ様・・・まさかあれを?!」

レイ「ああ。外井、早速準備に取りかかれ!」

外井「はっ!」

沙希&みのり「・・・あれ?」

KENZO未登場のまま、後編に続く(^^;;

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