マルチ「る〜る〜る〜るる〜♪」

アリス「・・・いつも思うんだけど、掃除なんて楽しい?」

マルチ「もちろんです♪自分の手で何かが綺麗になるのって、嬉しくなりません?」

アリス「まあ・・・悪い気はしないけど。」

マルチ「そうですよね♪」

アリス「でも、アンタの場合油断すると何かしでかすから気をつけなさいよ。」

マルチ「はぅぅ・・・アリスさん酷いですぅ。」

アリス「冗談よ。そろそろみんな帰ってくる頃だから、お風呂掃除よろしくね。」

マルチ「任せて下さい!」

KENZO「ただいまー。」

アリス「あ、お帰り・・・って、何、その泥だらけの格好は?」

KENZO「それがな、聞いてくれよ。帰り道のことなんだがな」

アリス「うん。」

KENZO「なんだかぼーっとしてる娘がいてな、声をかけようとしたんだ。」

アリス「・・・ふ〜ん。」

KENZO「・・・そこで怖い顔するなよ。」

アリス「別に。それで、声をかけたわけ?」

KENZO「いや、声をかけようとしたんだけど、それより先に突っ込んできた奴がいたんだわ。」

アリス「誰が。」

KENZO「車が。」

アリス「って、危ないじゃないの!」

KENZO「俺もそう思ったさ。
     でも、その娘は全く気づいていない様子で、このままじゃ轢かれる!って思ったから・・・」

アリス「助けたの?」

KENZO「危ない!って突き飛ばして間一髪。」

アリス「じゃあ良かったじゃない。」

KENZO「それが良くないんだ。」

アリス「どうして?」

KENZO「その娘からしてみれば、見ず知らずの奴にわけもわからず突き飛ばされたわけで。」

アリス「まあ・・・そうなるわね。」

KENZO「それで、”何するのよ!”って逆に突き飛ばされて・・・」

アリス「・・・アンタが車に撥ねられたのね。」

KENZO「まあそんなところだ。」

アリス「はぁ・・・。」

KENZO「そこでため息つくなよ・・・。」

アリス「まあいいわ。ちょうどマルチにお風呂掃除させたところだから、さっさとお風呂入っちゃって。」

KENZO「わかった。」

マルチ「るーるる るーるる るーるーるー♪」

KENZO(・・・いや、なんかそれ違うぞ。(^^;;)

マルチ「るーるる るーるる るーるーるー♪」

KENZO(・・・俺が近づいてるのに気づいてないみたいだな。それじゃあ・・・)

KENZO「マールチ♪」

つぅぅぅー

マルチ「ひゃわわわー?!!」

ジャキッ!

KENZO「・・・え?(^^;;」

ガガガガガガガッ!!!!!

バリバリバリバリッ!!!!

アリス「・・・。」

マルチ「す、すみませんー!」

KENZO「いや・・・今回は俺が悪かった。」

アリス「で・・・何やったわけ?」

KENZO「ちょっとマルチを驚かそうと、背中をつーって・・・」

マルチ「びっくりしましたよー!!思わず自己防衛機能が働いちゃったじゃないですか!!」

アリス「・・・で、どうするのよこのお風呂。」

KENZO「・・・。」

マルチ「・・・。」

KENZO「しばらくは銭湯通いだな。」

恋「それにしてもビックリしたわよ。帰ってきたらお風呂がなくなってるんだから。」

KENZO「いや・・・ホントにすまん。」

あや「でも、銭湯もたまにはいいんじゃないかな。」

沙希「あれ、KENZOくん?」

KENZO「え?あれ、なんでこんなところに。」

みのり「私達は部活の帰りです。時々来るんですよ。」

恋「そういえば、後ろにむさ苦しいのが群れてるわね。」

あや「恋ちゃん・・・そういうこと言っちゃダメだよ。(^^;;」

KENZO「それよりも・・・なんか男子部員の視線がさっきから突き刺さるんだが・・・。」

みのり「虹野先輩は運動部のアイドルなんですから当然です!」

沙希「あははは・・・。(^^;;」

みのり「そういえば、今日は連れは2人だけなんですか?」

KENZO「?ああ、アリスとマルチは後かたづけしてから来るって。」

沙希「後かたづけ?」

KENZO「・・・いろいろあったんだよ。」

恋「もう、こんなところで立ち話なんかしてないで、とっとと入りましょうよ!」

KENZO「それもそうだな。じゃあ沙希ちゃん、みのりちゃん、また後で。」

沙希「うん、また後で。」

みのり「べーだ!」

KENZO「ふぅ〜極楽極楽。」

部員達「・・・。」

KENZO「・・・この視線がなければもっと極楽なんだが。」

部員A「お前・・・虹野とはどこまで進んでるんだ?」

KENZO「ぶっ?!な、何をいきなり言い出すんだ?!(^^;;」

部員B「付き合ってるんだろ?!」

KENZO「いや・・・そういうわけでは・・・。」

部員C「付き合ってないのか?付き合ってないんだな?!」

KENZO「あ、ああ・・・。(^^;;」

部員D「聞いたかみんな!まだチャンスはあるぞ!!」

部員達「おー!ρ(⌒▽⌒)○ 」

KENZO「・・・なんなんだこいつらは。(^^;;」

部員A「それでは安心したところで、いつも通り作戦を決行する!」

部員B「今回こそは成功させるぞ!」

部員達「おー!ρ(⌒▽⌒)○ 」

せっせ、せっせ・・・

KENZO「・・・で、なにやってるわけ?」

部員C「見てわからないか。桶を積み重ねてるんだ。」

KENZO「だから、重ねてどうするわけ?」

よじよじ・・・

部員D「こうして登って・・・女湯をなんとか覗けないかと・・・」

スコン!

KENZOは一番下の桶をダルマ落としの要領で蹴った!

ガラガラガッシャーン!!

部員E「な、何をするんだ?!」

KENZO「あのなぁ、女湯には妹達もいるんだ。簡単に覗きなんかさせるか!」

部員F「くっ!負けてたまるか!」

せっせ、せっせ・・・

よじよじ・・・

スコン!

ガラガラガッシャーン!!

KENZO「だからやめろと・・・。」

部員G「まだだ!まだ終わらんよ!!」

せっせ、せっせ・・・

よじよじ・・・

スコン!

ガラガラガッシャーン!!

部員H「あ、諦めてたまるか・・・。」

KENZO「・・・はぁ、わかった。俺の負けだ。」

部員A「わかってくれたか。じゃあ、これでもう邪魔はしないんだな?」

KENZO「それよりも、もっと楽な方法を教えてやろう。」

部員B「なに!ホントか?!」

KENZO「ああ、ここの銭湯・・・実は湯船の一部が下で女湯と繋がってるんだ。」

部員達「な、なにぃっっっ!!!」

部員A「どこだ!それはどこなんだ!!」

KENZO「そこの角の下に・・・」

部員B「俺が最初だ!!」

部員A「抜け駆けは許さんぞ!!」

部員C「お前こそ!!」

KENZO「・・・もっとも、人が通れるほど広くはないがな。」

 

ぷかー / ̄|○ / ̄|○ / ̄|○

 

KENZO「悪は滅んだ・・・これで少しは静かになるだろう。」

沙希「なんだか静かになったね。」

みのり「いつもはずっとあの”ガラガラガッシャーン”ってのが続くんだけど・・・。」

恋「覗きでもしようとしてたんじゃないの?」

あや「え?!覗き?!」

みのり「大丈夫よあや。ここの壁はそんな簡単によじ登れないから。」

沙希「でも、それでも最後まで頑張るのがウチのサッカー部なんだけど・・・。」

みのり「今日は諦め早かったですね。」

恋「まあ、もし覗こうとでもしたら、その前に地獄を見せてあげるけどね。」

沙希「・・・じぃー。」

恋「な、何?」

沙希「え?あ、ご、ゴメンね。(^^;;恋ちゃんもあやちゃんも、スタイルいいなぁって思って。」

あや「そ、そんな・・・。(〃〃)」

恋「ま、努力してるからね♪」

沙希(私だって頑張ってるんだけどなぁ・・・。)

みのり「虹野先輩だっていいと思います!」

沙希「そ、そう?」

みのり「そうです!だって、上から82、6 沙希「わーわーわー!!(^^;;」

恋&あや「・・・。(^^;;」

沙希「み、みのりちゃん、どうしてそんな詳しく知ってるのかな?(^^;;」

みのり「早乙女先輩から聞いたんですけど・・・。」

沙希「好雄君・・・。(^^#」

恋「それよりも、アリス遅いわね。」

あや「そういえば、そろそろ来てもいい頃だよね。」

恋「う〜ん・・・なんか引っかかるのよね。」

沙希「引っかかるって・・・何が?」

恋「なんていうか・・・悪巧みしてる雰囲気を感じたのよ。」

沙希&みのり&あや「悪巧み?」

アリス「ふっ、恋には多少気づかれてるでしょうけど、何をするかまではわからないでしょう。」

マルチ「あのーアリスさん、こっちって男湯ですよ?(^^;;」

アリス「そうよ。」

マルチ「アリスさんは女の子なんですから、女湯じゃないと・・・。」

アリス「大丈夫。小さい子なら問題ないから。」

マルチ「でも私は・・・」

アリス「あんたはメイドロボでしょ。」

マルチ「そうですけど・・・はぅ〜。(〃〃)」

アリス「大丈夫よ。この時間帯ならまだ誰も入りに来ないから。つまりはKENZO一人っきり。
    ・・・まあ、もしかしたらおじいさんが2,3人くらいはいるかもしれないけど、そんなの男の数には入らないわ!
    そろそろKENZOが誰のものなのかハッキリさせてやらないとね・・・。」

マルチ「アリスさん・・・怖いですぅ。(^^;;」

アリス「さぁ、行くわよマルチ!」

マルチ「は、はいー!」

アリス「KENZO♪」

・・・

KENZO「なんでアリスがこっちに?!」

アリス「なんで男がこんなに?!」

部員達「おおおおおぉぉぉぉー」

KENZO「まずい、復活しやがった!こいつらゾンビかよ?!」

アリス「や、やだ!見ないで!こっち来ないでってば!」

部員達「おおおおおぉぉぉぉー」

KENZO「今からまた一人づつ片づけてたら間に合わない!どうすれば・・・。」

マルチ「はわわわ〜!アリスさんの嘘つき〜!KENZOさん以外にもたくさんいるじゃないですかー!」

KENZO「マルチ?お前もこっちに?!」

アリス「いや・・・いやーっ!!!」

KENZO「・・・マルチ、許せ!!」

マルチ「え?」

つつぅぅぅー

マルチ「ひひゃわわわー!!」

ジャキッ!

KENZO「アリス!伏せろ!!」

アリス「きゃっ!!」

ガガガガガガガッ!!!!!

バリバリバリバリッ!!!!

TV「今日、きらめき市にある銭湯、阿修羅湯が半壊するという事故がありました。
   壊れたのは男湯の方のみで女湯は無事であることから、
   男湯で何らかのトラブルがあったのではないかと捜査を進めています。
   なお、現場にいた高校生10数名は全員近くの病院へ運ばれたということです。」

沙希「もうすぐ試合なのに・・・。」

KENZO&アリス「・・・反省してます。」

 

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