みのり「で、今日は私達を呼び出して何を見せようっていうんですか?」

沙希「しかもこんな暗い部屋で・・・。」

羽月「実は、先日面白い本を借りたんだけど、そこに書かれていることを試してみたくってね♪」

みのり「本?一体何の本です?」

羽月「そこの机に置いてある本だよ。」

沙希「これのことかな。えっと・・・・・・”召喚魔法のすべて”?」

みのり「誰から借りたのか、大体見当がつきました・・・。」

沙希「そ、そうね。(^^;;」

羽月「?」

みのり「で、何を召喚しようとしてるんですか?」

羽月「それは・・・。」

沙希&みのり「それは・・・?」

羽月「ヒミツです。」

みのり「危険なモノじゃないでしょうねぇ。」

羽月「あ、それなら大丈夫。せいぜい体当たりをしてくるくらいだから。」

沙希「た、体当たり?(それって危険じゃないのかなぁ・・・。)」

羽月「じゃあ早速行うけど、召喚中は精神集中しなきゃいけないから静かにね。」

沙希「う、うん。」

みのり「は〜い。」

羽月「それでは・・・。」

羽月「BAZUBI BAZAB LAC LEKH
      CALLIOUS OSEBED NA
       CHAK ON AEMO EHOWEHOW
        EEHOOWW CHOT TEMAJANA SAPARYOUS」

みのり「な、何だか本格的ですね・・・。」

沙希「みのりちゃん、邪魔しちゃダメだよ。」

羽月「我は求め訴えたり。いでよ・・・」

沙希&みのり(ゴクッ・・・。)

羽月「月宮あゆ!!」

みのり「何を召喚してるんですかぁ〜!!」

スパ〜〜〜ン!!!!! 

羽月「い、痛い・・・。(;_;)」

みのり「い、痛い・・・じゃないですよ!何考えてるんですか、も〜。」

沙希「そうよ、羽月君。もしあゆちゃんが入浴中だったりしたらどうするの?」

みのり「そういう問題でもないんですけど・・・。(^^;;」

羽月「し○かちゃんじゃあるまいし、それは大丈夫だと思うけど・・・召喚は失敗したかも。」

沙希「え?それってもしかして・・・。」

みのり「私がハリセンでツッコミ入れたからですか?」

羽月「召喚できなかっただけならいいんだけど・・・。」

ピカッッ!!!!

沙希「きゃっ!」

みのり「まぶしい!!」

羽月「・・・・・・やっぱり失敗だった。」

みのり「え?・・・あれ?でもあゆさんがそこにいる・・・・・・」

沙希「いるにはいるけど・・・3人もいるね。(^^;;」

羽月「しかも2人はなぜかちびあゆだし・・・。(^^;;」

あゆ「・・・・・・あれっ?」

あゆあゆ1「・・・・・・ここどこ?」

あゆあゆ2「・・・・・・真っ暗だよ。(;_;)」

羽月「あゆ・・・大丈夫か?」

あゆ×3「あっ、祐一君!!」

みのり「わっ!3人揃って走ってきた!!」

羽月「サッ。」

あゆあゆ1「わわっ!」

羽月「よっと。」

あゆあゆ2「むぎゅ!」

羽月「止め!」

あゆ「あいたっ!」

沙希「確かに、体当たりしてきたね・・・。(^^;;」

羽月「し、しまった。思わず条件反射で・・・すまん。(^^ゞ」

あゆあゆ1「避けた〜!祐一君が避けたぁ〜!!(;_;)」

あゆあゆ2「踏んだ〜!祐一君が踏んだぁ〜!!(;_;)」

あゆ「ぶった〜!祐一君がぶったぁ〜!!(;_;)」

羽月「え〜い、うるさい!!」

あゆ×3「うぐぅ。(;_;)」

羽月「全く・・・出てきた早々ジェッ○スト○ームア○ックを仕掛けたりするからだ。」

あゆ×3「○ェットス○リーム○タックって?」

羽月「・・・何でもない、忘れてくれ。」

みのり「そんなことよりも、現状を説明するのが先じゃないですか?」

沙希「そうね。あゆちゃん、実は・・・」

あゆ「あっ、ボクがもう2人いるよ!かわいいねぇ。(*^^*)」

羽月「人の話を聞け!!」

あゆ「うぐぅ。(;_;)」

羽月「とにかく、かくかくしかじかという訳で、なぜかあゆが3人も召喚されてしまったんだ。」

沙希「羽月君、はしょりすぎ。(^^;;」

あゆあゆ1「よくわからない・・・。」

あゆあゆ2「ボクも・・・。」

あゆ「ボクわかるよ!どうして3人なのか。」

みのり「本当ですか?!」

あゆ「うん!だってボク、DC版だもん。(^^)」

あゆあゆ2「それならボク、全年齢対象版・・・。」

あゆあゆ1「ボクは・・・18禁版。(* ̄  ̄*)」

沙希「そっかぁ。召喚中のトラブルで、別の次元からも呼び出しちゃったってわけね。」

羽月「そうかぁ。お前が18禁版なのかぁ。」

あゆあゆ1「う、うん・・・。」

羽月「非常に残念・・・。」

あゆ「何が残念なのかな?(^^#」

羽月「い、いや、何でもないって。(^^;;」

みのり「今・・・顔は笑ってましたけど、声が笑ってませんでしたね・・・。(^^;;」

沙希「本気で怒ってたみたいね・・・。(^^;;」

羽月「と、とにかく、あゆを元に戻さないとな。(^^;;」

あゆ「元に・・・戻す?」

羽月「だって、同じ人間が3人もいたらおかしいだろ?
    ちびあゆ達は、本来いるべき場所に帰してやらないと。」

あゆ「本来、いるべき場所・・・。」

沙希「あゆちゃん?」

みのり「どうかしましたか?」

あゆ「え?ううん、どうもしないよ。(^^;;」

羽月「あゆ・・・何か隠してないか?」

あゆ「う〜ん・・・実は、元に戻す方法はもうわかってるんだ。(^^)」

沙希「えっ、本当に?」

あゆ「うん・・・。」

みのり「それなら、今すぐにでも・・・」

あゆ「待って!」

羽月「あゆ?」

あゆ「えっと、あの・・・せっかくだから、3人で一緒に遊びたいんだけど・・・ダメかな?(^^ゞ」

羽月「う〜ん・・・まあ、元に戻す方法がわかっているのなら問題はないけど・・・。」

あゆあゆ1「ありがとう、祐一君。(*^^*)」

あゆあゆ2「祐一君、やさしいね。(*^^*)」

みのり「全く・・・羽月先輩は、女の子にはいつも甘いんだから。」

沙希「ふふっ、いいじゃないの。冷たいよりはよっぽどマシよ。(^^)」

みのり「それはそうですけど・・・。」

羽月「で、あゆ達は何かしたい事とかあるわけ?」

あゆあゆ2「学校・・・。」

羽月&沙希&みのり「学校?」

あゆあゆ2「祐一君といっしょに学校に行って、祐一君といっしょにお勉強して、
       祐一君といっしょに給食を食べて、祐一君といっしょにお掃除をして、
       そして祐一君と一緒に帰りたい。」

羽月「・・・。(^^;;」

沙希「羽月君、モテモテだね♪」

羽月「沙希ちゃん、からかうなよ〜。(^^;;」

あゆあゆ2「こんなお願い・・・・・・ダメ・・・かな?」

羽月「ふぅ・・・わかったよ。さすがに全部は無理だけど、一緒に学校に行って、体育の授業をして、
    弁当食べて、一緒に帰る。これでいいか?」

あゆ×3「うんっ!(^^)」

沙希「でも羽月君、大丈夫なの?」

羽月「昨日あれだけ雪が降ったから、どこも部活は休みだろ。
    それならグラウンドで思いっきり雪合戦が出来るじゃないか。」

みのり「あっ、なるほど。それで体育の授業なわけですか。」

羽月「そういうこと。それで、沙希ちゃんとみのりちゃんにはお願いが・・・。」

沙希「お弁当でしょ?任せて、腕によりをかけて作るから。ねっ、みのりちゃん?」

みのり「この人数では、虹野先輩だけじゃ大変ですからね。」

あゆ「じゃあ、ボクも手伝うよ。」

沙希「あゆちゃんは、何が作れるの?」

羽月「炭の固まり。」

あゆ「祐一君、ひどいよぉ!」

羽月「でも事実だろ?」

あゆ「うぐぅ。(;_;)」

みのり「私達だけで作った方がいいみたいですね・・・。」

沙希「そ、そうね。(^^;;」

 

みんなとの他愛もない会話・・・

 

沙希「じゃあ、私はどんどん雪玉を作るから、2人はどんどん投げてね!」

みのり「任せてください!」

羽月「よ〜し、行くぞあゆあゆ!!」

あゆあゆ1「あゆあゆじゃないもん・・・。」

羽月「なんだ、あゆあゆじゃ不満か。」

あゆあゆ2「だって、あゆあゆじゃないもん・・・。」

羽月「じゃあ・・・行くぞ!3人まとめてあゆあゆあゆ!!!」

あゆ×3「もっとイヤだよ!!!」

 

どこにでもありそうな日常の光景・・・

 

羽月「・・・どうして弁当に、たい焼きが入ってるんだ?」

沙希「ごめんね。あゆちゃんが、どうしてもって・・・。(^^;;」

あゆあゆ2「給食は、毎日たい焼き・・・。」

羽月「やめてくれ・・・。」

あゆあゆ1「でも、おいしいよ。」

羽月「たい焼きっていえば、あゆはたい焼きがどこに住んでるか知ってるか?」

あゆあゆ1「・・・たい焼き屋さん?」

羽月「いや、あれは養殖のたい焼きなんだ。野生のたい焼きは、海に住んでるんだぞ。」

あゆあゆ2「でも、そんなのしょっぱくて食べれない・・・。」

羽月「だから、しょっぱくないように塩抜きをするんだ。」

あゆあゆ1「それって・・・おいしい?」

羽月「普通より手間がかかってるからな。それに、歌にも歌われてるくらいだしな。」

あゆあゆ2「ほんと?」

沙希「歌があるのはホントだけど・・・。」

みのり「そもそも、たい焼きは生き物じゃないんだから嘘に決まってるでしょう!」

あゆ「え?野生のたい焼き、いないの?!」

羽月「お前まで信じるなぁ〜!!(^^;;」

 

だけど一番幸せだったひととき・・・

 

沙希「2人とも気持ちよさそうに寝ちゃって・・・ふふっ。(*^^*)」

みのり「きっと、遊び疲れたんでしょうね。」

羽月「ごめん沙希ちゃん。俺もさすがに2人は背負えないから・・・。」

沙希「あ、ううん。全然気にしないでいいよ。私も楽しかったから。」

あゆ「祐一君・・・そろそろお別れしようと思うんだ。」

羽月「そっか・・・。2人が寝てる内の方が、別れが辛くないからな。」

あゆ「うん・・・そうだね。」

みのり「で、元に戻すにはどうしたらいいんですか?」

あゆ「願えばいいんだよ。元に戻りますようにって。」

沙希「それだけでいいの?」

羽月「それで本当に元に戻るのか?」

あゆ「それが、みんなの本当の願いなら・・・ね。」

 

それも今、終わりを迎えようととしている・・・

 

羽月「そういうことなら・・・沙希ちゃん、みのりちゃん、試してみようか。」

沙希「うん、そうね。」

みのり「わかりました。」

そして三人は心から願った。”月宮あゆが元に戻りますように”と・・・。

あゆ「祐一君、沙希さん、みのりちゃん、本当にありがとう。最後に良い思い出が出来たよ。(^^)」

沙希「最後って・・・何を言ってるの、あゆちゃん?」

あゆ「もう・・・みんなとは会えないと思うんだ。」

 

ボクの本当の居場所は、ここじゃないから・・・

 

みのり「あっ、見てください!子供のあゆちゃん達が・・・。」

沙希「消えていく・・・・・・。」

羽月「どういうことだよ、あゆ!!」

あゆ「祐一君、どうしてボク達が3人だったのか・・・わかる?」

羽月「そりゃあ、さっきあゆが・・・。」

あゆ「そうじゃなくて、本当の理由だよ。」

羽月「本当の理由?」

あゆ「じゃあ、どうしてこの子達は7年前の姿なの?どうしてボクだけがこの姿なの?」

みのり「確かにおかしいですよね・・・。」

羽月「じゃあ一体・・・。」

あゆ「ボク達は・・・奇跡のかけらなんだよ。」

沙希「奇跡の・・・かけら?」

あゆ「うん・・・7年前に祐一君がくれた、天使の人形のこと覚えてる?」

羽月「あ、ああ。3つだけ願いを叶えてくれるって・・・・・・ちょっと待て。まさか・・・」

あゆ「そう・・・7年前にその内の2つは、願いを叶えてもらったよね。」

沙希「それじゃあ、この子達は・・・。」

あゆ「もう・・・奇跡を起こせるのは1回だけ。
    そしてその力を使えば・・・もうここにはいられないと思うんだ。」

 

だから・・・

 

みのり「ああっ、今度はあゆさんまでが・・・!」

あゆ「ボクは・・・・・・ここにいちゃいけない子なんだよ。」

羽月「そんな・・・。」

あゆ「ボクは・・・本来いるべき所に帰るね。祐一君・・・・・・今までありがとう。(^^)」

 

バイバイ・・・。

 

そしてあゆは姿を消した。まるで、この場所には最初からいなかったかのように・・・。

 

羽月「冗談・・・だろ?」

予告編を読む  続けて後編を読む